施設Facility
本堂ビル
仙行寺の本堂は、池袋の町中で山寺の如く緑を纏い、大樹の様に静かに建ちます。来寺して先ず門前で出迎えてくれるのが、古来心身の汚れを洗い清める菩薩と云われる浄行菩薩様。戦火に遭い乍らも何とか形を留め、崩れた箇所をセメントで修復された、通称「水洗い浄行様」です。
浄行様で身を清め、心静かに山門をくぐると、叩きの土間と土壁のぬくもりが参拝者の体を和ませ、ほのかに香るお香の香りが心の緊張を解いていきます。
心身が落着き薄暗い参道に目が慣れると、参道右手奥の「福禄寿堂」に、風神・雷神を従えた「華福禄寿」様の姿が拝されます。法華経を通して具現化されたそのお姿は、生命力に満ち若々しく合掌され、雑司ヶ谷七福神の一つに数えられます。
そして更に参道を真っ直ぐ進むと、木曽檜の木彫で、体内に八千巻以上の写経(自我偈)が納経された二丈釈迦如来座像「池袋大仏」のご尊顔が拝されます。静謐な空間に鎮座し慈愛の眼差しで合掌される「池袋大仏」は、「最下の千輻輪より終わり無見頂相に至るまでの三十一相」に、至心に編じたる経本と境内桜の木柾を置き、三十二相が悉く具足します。
「池袋大仏」を勧請する御堂を「仏音堂」と称します。“仏音”とは即ち“仏の声”、“仏の声”とは即ち“仏法”。木画の二像は仏音が加わり初めて仏が影現し、この道場は即ち“寺”と成ります。
「仏音堂」に入り、自身の表層を離れ意識の深淵に潜り、身体を生み出す心をよく観て、心中の仏に面奉しその声を聞く時、その声は“良薬”であり、仏は即ち“医王”となります。心と体は一つである事を知り、心から身体全体、人間全体、人生全体を捉え、執着から離れるという生き方そのものに基づいた健康観を得る時、常不軽の浄行は慈悲心を養い、人間が本来持っている根本的な自然治癒の力が高まっていく、医療としての仏教がそこにあります。
“寺”とは何か。その出発点から至った当山の答えが、新たな“本堂”のかたちになりました。今一度仏教の本質に立ち返り“僧侶”が“法城”を成す時、末法時「寺」の果たす役割は果てしなく大きくなると考えています。
土壁
寺の随所には土壁が塗られ、いずれも左官職人久住有生氏の卓越した技法で作成されています。
正面入口から大仏に続く山道の土壁は、しっとりとした洞窟のような空隙を作り、納骨堂のある3階〜5階のエレベーターホールの土壁は、漆喰の壁に油を塗った独特の技法で塗られ、緑分け入る山寺の湿り気を帯びた空間を演出しています。
本堂
ビルの七階に位置する当山の本堂は、堂内の前後から外光が射し込む開放的な作りになっており、窓を開けると心地よい風が吹き抜けていきます。
木目調のコンクリ壁にフローリング床のシンプルな本堂は、一見するとモダンな空間に感じますが、見上げる格天井に彩られた四季折々の花の絵は、木造の旧本堂から引き継がれた檀家・内田君子氏による天井絵であり、堂内を荘厳にする古い仏具や天蓋は、旧本堂の面影や雰囲気を今に残しています。
また、最奥に広がる黒漆喰磨き壁は、左官職人久住有生氏の伝統的な技術によるものであり、更にそこに掲げられた曼陀羅は、日蓮聖人の臨滅度時の大曼陀羅と同じ手法・寸法で仕上げられた御本尊です。
堂内随所に“時”を感じ、“祈り”を継承する当山の本堂では、荘厳な空気の中で法要が行われます。
松栄庵
昭和三十三年、弱冠十八歳の朝比奈日晟上人が、練馬妙安寺から池袋後に移り住んだ当時、仙行寺には本堂も無く、十畳二間に御本尊を安置しただけの寺であった事を忘れぬ様に、当時の様子を再現し、その面影を残した客間と成っています。
沙羅浄苑
屋内墓苑「沙羅浄苑」は、都心部にあるお墓の在り方を考えてつくられた、お寺が提案する新たな墓地の形です。墓参に於ける交通手段や天候の事、またそれぞれのご家庭に合った将来の護持の有り様など、利用者の不安を取り除き、皆様に安心してご利用頂けるご供養の形を提案致します。
屋内墓苑とは“屋内の搬送式納骨堂”の事で、「沙羅浄苑」は仙行寺本堂ビルの二階から六階に設置されています。ここでは、「いつでも気軽にお墓参りに行きたい」「将来、子供達に負担をかけたくない」「自分達のお墓を準備しておきたい」「田舎にあるお墓から近くに引っ越したい」「一カ所で供養事を行いたい」「お墓を建てても後を継ぐ人がいない」、という想いをお持ちの方が、慣習にとらわれないお墓選びをして頂けます。
沙羅浄苑の墓前には常にお花が手向けられ、またご焼香の準備も整っておりますので、年中手ぶらでお気軽に、更に雨や風、暑さ寒さ等の悪天候にも左右されず、いつでも清潔で快適な環境でお参りする事が出来ます。
◎お問い合わせ
TEL. 03-5928-3213 / FAX. 03-5928-3214
Email. info@sengyoji.jp
沙羅ホール
沙羅浄苑の隣には、メモリアルホールの「沙羅ホール」が併設されています。宗旨宗派問わず使用でき、貸切の利用となるので、他喪家に気兼ねすることなくゆっくりとお見送りできます。家族葬、一般葬が行え、通夜宿泊も可能です。
家族葬が一般的になる昨今ですが、「家族葬だから……」と小さい斎場を選ばれますと、両隣で他家の葬儀が行われており、ご供養中も両隣から読経が聞こえてきたり、複数家の葬儀参列者が同会場内を移動する等、とても落ち着いて故人を見送る環境とは言えません。葬儀後、「もっと静かに、落ち着いた環境で式を行いたかった」という後悔の声もよく聞きます。
大切な方の人生の終焉を、どう受け止め、どう見送るか。故人の人生の尊厳を守り、お別れに心を尽くしましょう。
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TEL. 03-5928-3213 / FAX. 03-5928-3214
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永代供養墓
池袋大仏に手を合わせ、大切な故人と合掌で繋がる。
仙行寺の永代供養墓は池袋大仏のお膝元に廟所があり、日々の供養に加え、盆・彼岸には合同供養祭が厳修されます。
◇ 永代供養墓とは
ご遺族に代わり、お寺がご遺骨の供養・管理を行うお墓です。後継者の居ない方、子供に継続的な管理費の負担をかけたくない方、お墓を家族単位でなく個人単位でお考えの方、遠方の墓所から改葬したい方、今のお墓が一杯となり、古いご遺骨だけを改葬したい方等、近年益々その需要が高まって居ます。
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