福禄寿の「福」とは“善い人間関係”、つまり「善知識」に恵まれる事です。仏教でいう三毒(貪瞋痴)の一つ、煩悩の中で最も激しく衆生の善心を害し、仏道の障害となる“瞋恚”(怒り憎しむこと)を止め、人を尊ぶ事で善い人間関係を築いていくと、多くの“福”に恵まれます。福禄寿の「禄」とは“貫禄を出す事”、つまり貪らずに与える事です。三毒(貪瞋痴)の一つ、強い執着・欲求・貪りである“貪”を止め、「小欲知足」欲張らずに足りる事を知る事です。貧乏とは心が貧しく乏しい事。施す者も施される者も、執着の心を離れた布施行を行なう事が大切です。福禄寿の「寿」とは“長寿”、つまり心も体も健康な命の事です。
三毒(貪瞋痴)の一つ“痴”を止め、心と体の健康を害する「苦」を理解し、尽きない欲望が苦を生起させている事を知る事です。